KJシリーズとは?BOXセレクトの新商品
2023年11月下旬発売予定の「KJシリーズ」。当社Instagramでは逸早く情報をお出ししておりましたが、ようやく商品の詳細が判明しました!
公式サイトでも商品ページが公開されました。
www.pamouna.jp
やはり「NEシリーズ」の後継商品という位置づけのようです。NEも当面(2024年の2月くらいまで)は並行して販売を続けるとのことです。
(現時点では公式サイトに商品ページが残っています)
今年発売された「CPシリーズ」「IDシリーズ」で、パモウナ社の「BOXスタンダード(一体型)」商品への力の入れようを感じておりましたが、ついに「BOXセレクト(レイアウト自由)」にも新商品が誕生しました。一番自由度が高く人気だった「NEシリーズ」の後継なので期待が高まります。それにしても2023年はパモウナ食器棚の商品体系が大きく変わった年でしたね。
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ここから「KJシリーズ」の特徴を、従来の「NEシリーズ」と比較しながらご紹介します。
NEからの変更点①【つくり】
上台引戸はツインモーション
従来のNEは閉める方のみソフトクローズ対応でしたが、KJでは開け閉め両方ソフトクローズの「ツインモーション」となりました。
パモウナは基本的に「閉める方のみソフトクローズ」の商品が大半でしたが、これでAS・CP・IDと直近の新商品はすべてツインモーション対応となっています。
従来は上台引戸で両方ソフトクローズの商品を希望の場合、アヤノ(綾野製作所)の食器棚(アヤノでは「デュアルソフトクローズ」と表現)をお選びいただいていたのですが、パモウナの高級化によりだんだん違いが小さくなってきました。
このあとにご紹介する新アイテムの設定をみても、アヤノとの違いがなくなってきており、商品選びがますますややこしくなっています^^;
ちなみに上台開き戸(スイングドア)はNEから継続してお選びいただけます。パモウナ・アヤノで意外と開き戸を選べる選択肢が減っているので、開き戸を選ばれたい方にはKJシリーズはかなり貴重な存在と言えそうです。
引戸・開き戸についてはこちらのブログ記事をご参照ください。
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上台のコンセントは左右2ヶ所
こちらもNE含め、パモウナの従来商品は基本的に中央に1ヶ所だったのですが、AS・CPに続きKJでも上台の両サイドに2口コンセントがつく形(計2ヶ所)となりました。
この点も、元々はアヤノとの差別化ポイントだったのですが、差が減ってきています。
ただし、上台の幅が90・100・110cmに関してはむかって右側の1ヶ所となるようです。
いずれにせよ上台の中央につく形ではなくなりました。
ちなみに直近の商品でいうと、IDは流石にBOXスタンダード商品だからか、コンセントは中央1ヶ所のつくりとなっています。
※CPは最高級の位置づけなので、BOXスタンダードだけどコンセントは2ヶ所。ややこしいですね笑
カウンター上の有効高さが504mmに
本体・カウンター高さはNEから引継がれ、以下4つのパターンからお選びいただけます。
①本体高さ2065mm:ハイカウンター(H938mm)+上台ハイタイプ(1127mm)
②本体高さ1975mm:ハイカウンター(H938mm)+上台ロータイプ(1037mm)
③本体高さ1975mm:レギュラーカウンター(H848mm)+上台ハイタイプ(1127mm)
④本体高さ1885mm:レギュラーカウンター(H848mm)+上台ロータイプ(1037mm)
同じ商品内で本体・カウンター高さの選択ができるのは、一番自由度の高かったNEの後継ならではという印象です。
ちなみに同じBOXセレクト商品のASは、上記②パターンの1種類のみとなっています。(しかもASは奥行50cmのみ←2024年1月より奥行445mmも設定されました)
本体高さとカウンター高さは変わっていませんが、天板上の有効高さは従来の445mmから504mmへと高くなっています。
※上台開き戸(スイングドア)の場合は、扉の厚み部分が少し下がっているため、扉部分の天板上有効高さは492mmとなります(奥部分は有効高さ504mm)
やはり上部から蒸気のでる大型オーブンレンジへの対応で、カウンター上の有効高さを高くとる傾向にあるようです。
※厳密にいうと、その分上台収納部分の有効高さ(収納量)は減っている形となります。
これで従来の有効高さ445mmの商品は「RQ/SQ RM/SM」と「SY」のみとなりました。
ASだけが特殊で549mmとかなりカウンター上の有効が高いです。その他商品は「EC/EM」以降すべて504mmとなっています。
天板の角が四角く
あまり重要な点ではなさそうですが笑 天板の形状が変更となっています。
従来の斜めにカットしてある形状から、長方形に近い形状に変更となりました。
天板形状は他の商品にそろえてきたのだと思います。あらためて確認したら、ASの天板も長方形のような形状でした。
※もう一つのBOXセレクト商品「ASシリーズ」の詳細はこちらの記事をご参照ください
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引出しグレードは1種類に(イノテック)
NEでは引出しグレードを「アドバンス」か「ベーシック」から選べていましたが、KJでは従来のアドバンス相当の1種類のみとなりました。
ドイツ・ヘティヒ社の「イノテック」引出(スチールBOX・フルスライド・収納できる重さ20kg)になります。
なお、NEアドバンスでは「ウォールナット色」だった引出し内装が、新色の「グレイッシュナット色」に変更になっています。
NEからの変更点②【色・質感】
カラーオーダーの場合は本体色が選択可能に
面材の標準仕様はNE同様「パールホワイト」1色のみとなります。最近の傾向として、標準で2-3色から選べる商品が増えていたので、この点は少し意外でした。
この後ご紹介しますが、背板部分に石目調(マーブル柄)を採用しているので、「パールホワイトがシンプルであわせやすい」という理由があるのかもしれません。
と、面材標準色については変わりがないのですが、カラーオーダーの場合のみ本体色を「ホワイト」か「ブラック」から選べる仕様となっています。(標準色パールホワイトの場合は、本体も「ホワイト」)
本体色にあわせてガラス・内装・外装・背板(バックパネル)・コンセント・幕板・スライドテーブル・引手などの色もあわせて変更になる点は、最近のパモウナ商品の傾向ですね。
同じBOXセレクト商品のASシリーズで本体「ブラック」とした場合、標準天板は「ブラックグレイン」となります。
高級感があってよいのですが、「かなりツヤのある木目入りの黒」のため、あわせる面材を選ぶというのと、お手入れの面が少しネックになるのかな?という印象でした。
※2024年1月よりASでも「セラミカネロ」天板が選べるようになりました!
KJシリーズでは、本体「ブラック」の場合の天板はおなじみの「セラミカネロ」のため、カラーオーダー面材の選択はしやすいと思います。
パモウナには上台引戸のガラス色のみを変更するというオプション設定がないので、KJでブラックガラスを採用したい場合はカラーオーダーにする必要があります。「カラーオーダー」については以下のブログ記事をご参照ください。
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アルミバックボード(背板)は新色
事前の情報ではCPシリーズから新たに採用された石目柄っぽく見えましたが、CPとは内容が異なるようです。
柄もそうですが、こちらはシートではなく熱や湿気に強い「アルミボード」。ちなみに直近のCPやIDもそうですが、一体型BOXスタンダード商品のバックボード部分は「シート仕上げ」となっています。
KJシリーズでは、色柄のオシャレさと耐久性を兼ね備えたアルミバックボードにリニューアルされました。
ちなみにASも表面はシート仕上げですが、素材はスチール製。BOXスタンダード商品とBOXセレクト商品は背板部分のつくり(素材)が異なるようです。
マット仕上げの引手
引手部分の色にも変更がありました。NEでは「シャンパン」色でしたが、KJでは引手色は本体がホワイト(標準はこちら)の場合は「マットシルバー」色・本体がブラックの場合は「マットブラック」色となるようです。形状も丸みがなくなり、よりスッキリとしました。
ちなみに同じBOXセレクト商品のASシリーズでは、本体色に関わらず引手色は「チタングレー」となっています。こちらは光の当たり方により見え方がかなり変わるので、ご注意ください。
(カタログ内でもシルバーっぽく見える写真と、黒っぽく見える写真があります)
また、ASシリーズの引手は上部が扉面材より飛び出した形状になっている点も特徴的です。
引出し内装は新色「グレイッシュナット色」
ちょうど上のASシリーズの引出し写真にある内装が、NE(アドバンスグレード)の引出し内装だった「ウォールナット色」です。
KJでは新たに引出し内装は「グレイッシュナット色」となります。こちらの色名は、IDシリーズの外装(面材)色で登場しましたが、引出し内装色として使われるのは初めてです。
NEからの変更点③【新アイテム】
オープンタイプ(スライド棚可動式)【下台】
こちらはASシリーズから新たに設定されたアイテムになります。棚板位置を移動することで、「スライドテーブル+オープン(有効高さ重視)」または「家電収納+オープン(有効高さ低め)」両方の使い方ができるアイテムです。
NEでは家電収納下は引出しのみだったので、レイアウトの選択肢・自由度がより高まりました。
幅の設定はAS同様、40cmと60cm。今回新しいのは、レギュラーカウンターの高さで設定された点です。
ただしレギュラーカウンターだと、特に下段固定の場合にオープン部分の有効高さがとれないため、何を置くのか(ゴミ箱の場合はフタを開けたときの寸法)を事前に検討する必要がありそうです。
下台オープンについてはこちらのブログ記事にまとめています。(近日中にKJ分を追加します)
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オープン(引出収納付)【下台】
今回一番驚いたのが、こちらの「引出し+オープン」アイテム。今まではアヤノにしかないアイテムでした。
NE(というかパモウナ)は元々オープンアイテムといえば「スライドテーブル付」。アヤノのオープンアイテムといえば「引出し付」ということで住み分けができていた印象でしたが…。
そういえば直近のアヤノの新商品SW(スタイン)では幅60cmと80cmに限り、4段引出しの上部に「スライドテーブル付」のアイテムが設定されてましたね^^;
いずれにせよ選択肢が広がるのはよいことです。
これにともない(?)元々NEにあった「オープン(スライドテーブル付)」は廃止となりました。これは上記の「オープンタイプ(スライド棚可動式)」の棚板上部固定で代用できるということなのかな?と思いました。
NEのオープンは幅60cmのみでしたが、KJでは引出収納付になって幅40・60・80cmと幅の選択肢も広がりました。
オープン(引出収納+扉付)【下台】
上記の引出収納付オープンの扉付バージョンです。幅60cmと80cmは上の写真のような両開きの扉で、幅40cmは扉1枚で「右開き」か「左開き」が選べます。
NEのときもありましたが、上部は引出ではなくスライドテーブル・幅は60cmのみ(扉は両開き)でした。
通常オープンというと「ゴミ箱置き場」という認識ですが、幅の選択肢が増えたことで使い道が広がりそうです。
特にキッチン内が見える間取りで、オープン部分の目隠しをしたい場合におすすめのアイテムとなります。
※収納内に底板はありません(単純にオープン部分に扉がついたつくりです)
家電収納一体型【下台】
これにも驚きました!アヤノ「I(カンビア)シリーズ」のみにあった、4段引出しと家電収納(下部引出)を組み合わせた一体型アイテムです。
※KJでは引出部分はハイカウンター:4段引出・レギュラーカウンター:3段引出となります
アヤノが「Iシリーズ」という、コストパフォーマンス重視の商品を発表した際に、新たに設定されたアイテムです。よく選ばれる2つのアイテムを組み合わせて価格を抑えるという趣旨で、当時は「パモウナの一体型商品に対抗して一部一体型を出してきたのか〜。でも全体じゃなくて一部なのがアヤノって感じ」などと思っていましたが、まさか逆輸入的な感じでパモウナで採用されるとは!笑
アヤノIの一体型では「家電収納が右側固定」なのに対し、KJでは家電収納位置がむかって右側・左側、両方の設定がある点が強みになります。
パモウナのBOXスタンダード(一体型)商品では、しばしばこの「家電収納位置」が問題になる場合が多かったので、BOXセレクト商品でコストを抑えられるなら非常に需要はありそうです。
幅の設定は100cm・120cmの2タイプのみ。幅が変わっても家電収納部の幅は変わりません。(引出部分の幅が変わる)
一体型の家電収納部(炊飯器置場)の有効幅は、ほぼ外寸幅40cmの家電収納と同じ寸法のようです。
ちなみにアヤノIの一体型は幅80cm~160cmまで10cm刻みで設定があるので、幅の選択肢は多いです。(こちらは全体幅により家電収納部の幅も変わります)
自由度が高かったNEがさらに進化していて、パモウナの本気度を感じました。
扉収納【下台】
NEにはなかった下台の開き戸収納です。幅は40cmのみで、右開き・左開きのご用意があります。
BOXスタンダード商品ではおなじみの「下台開き戸収納」ですが、いままでBOXセレクト商品には設定がありませんでした。
上で紹介した「オープン(引出収納+扉付)」の幅40cmと見た目は似ていますが、こちらは引出なしで、底板が付いています。
底板があると「床に直置き」とならないので、保存食など食品系の保存にはよいのではないかと思います。
NEからの変更点④【なくなったもの】
コーナーキャビネットの幅40cm【上台】
袖壁(側面の壁)にコンセントがある場合に重宝する「コーナーキャビネット」
従来は幅20・40cmの2種類ありましたが、40cmが廃止となり20cmのみとなりました。
NEになりますが、コーナーキャビネットの実例はこちらをご覧ください。
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家電収納の幅50cm【下台】
従来の下部が引出の家電収納は幅40・60cmの2種類となり、NEにあった50cmの設定がなくなりました。
家電が置ける「オープンタイプ(スライド棚可動式)」も同じく幅40・60cmの2種類なので、幅50cmが完全になくなりました。
ただ、炊飯器だけ置く場合は幅40cmでよいですし、炊飯器ともう一つ家電を置きたい場合は幅60cmは必要なので、大きな問題はないかと思います。
フードストッカー【下台】
NEにあった引出式のフードストッカーは残念ながら廃番となりました。同じ幅40cmで新たに扉収納が新設されたので、そちらに役割を譲った形だと思われます。
ベーシックグレードの引出【下台】
NEでは引出グレードを選べましたが、KJでは従来のアドバンスグレード相当の引出1種類のみとなりました。
意外と「引出内装はシンプルな白がよい」という理由でベーシックグレードを選ばれる方もいらっしゃったので、少し残念な気もします。
まだしばらくはNEシリーズも発注いただけますので、「シンプルな引出がよい」という方はこちらのブログ記事をご参照ください。
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スライドテーブル付オープン【下台】
上の新アイテムのところでもご紹介しましたが、従来のオープンは「スライドテーブル」ではなく「引出」付に変更。
オープンの上部にスライドテーブルが必要な際は、やや形状は異なりますが「オープンタイプ(スライド棚可動式)」の棚板上段固定で代用する形となります。
レギュラーカウンターでの4段引出し
NEではレギュラーカウンター(H848mm)でも4段引出しが選べましたが、KJではレギュラーカウンターでの4段引出しの設定がなくなりました。
新設された「家電収納一体型」含め、引出しは3段のみとなります。
というわけで、おそらくどこよりも早い「パモウナKJシリーズ」完全解説でした!
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