食器棚の選び方【上台の基本は2タイプ】
パモウナ・アヤノの食器棚には様々な商品シリーズ・アイテムがあり、皆さん迷われるのではないでしょうか?
選び方のコツですが、細かい内容を決めるまえに、まずは「設置場所の寸法(幅・奥行・高さ)」と「必要な収納量」に応じて、大まかな形状を決めるとよろしいのではないかと思います。
具体的にいうと、以下3つのうちどの形にするか
①上台あり(上台と下台が同じ幅)
②上台あり(上台のほうが幅が狭いL字型)
③上台なし(カウンターのみ)
+上置の有無
について決めます。
これだけで選べる商品シリーズが決まってきます。
基本的にコストパフォーマンス重視の商品は、レイアウト・サイズがある程度決まっており、かつ「上台あり(上台と下台が同じ幅)」の形状がベースとなっています。
一方自由なレイアウト重視の商品は、豊富なサイズ・種類のアイテムを選択し組み合わせる形となっており、上記3つの形状いずれにも対応可能です。
大まかな形状が決まったら、具体的なレイアウトについて考えます。
下台については、カウンター高さやアイテムの種類も様々であり、例えば「下台オープン」を選択できる商品は限られるため、ご要望に応じて商品シリーズやレイアウトが決まっていきます。
上台についても、家電タワー・フードストッカー・キャビネット収納などいくつか選択できるアイテムはありますが、基本は「引き戸収納」または「開き戸収納」(カウンター上にオープンスペースをつくる収納)を選ぶ形になります。


今日はこの上台の扉についてそれぞれの特徴をご紹介したいと思います。
なお、当ブログでは簡潔に「上台・下台」「引き戸・開き戸」と表現していますが、パモウナとアヤノで表現が異なります。
◎食器棚の上下:パモウナ「上台・下台」/アヤノ「上キャビネット・下キャビネット」
◎引き戸・開き戸:パモウナ「スライドドア・スイングドア」/アヤノ「ガラス扉・板扉」
です。細かい話ですが笑
より見やすいように過去のブログ記事にタグを追加しました。
上台:スライドドア(上キャビネット:ガラス扉)
上台:スイングドア(上キャビネット:板扉)
カウンタータイプ(上台なし)
お好みの形状にあわせて実例をご確認いただけると幸いです。
「引き戸」と「開き戸」それぞれの特徴
引き戸と開き戸のどちらがよいかは、見た目のお好みと、間取り(リビングダイニングからキッチンが見えるか・キッチン通路幅がどれくらい確保できているか)によっても変わると思います。以下簡単にそれぞれの特徴をご紹介します。
扉内の見え方の違い
◎引き戸:中がうっすらと見える
◎開き戸:中はまったく見えない
上に写真を載せていますが、引き戸のほうは面材が半透明のガラス(ホワイト・ブラック)のため収納内がうっすらと見えます。
一方開き戸のほうは本体(下台部分)と同じ面材で不透明なため、収納内は見えません。
例外として、以下3つの場合があげられます。
・アヤノで「ガラス扉をホワイトボードに変更」オプションを選択
この場合は、面材がホワイトボードになるため、「引き戸の開き方だけど中は見えない」という形になります。ホワイトボードは水性マジックで記入ができるほか、マグネットも引っ付くので隠れた人気があります。
・アヤノR(アリシア)シリーズで食器棚を選択
壁面収納やカウンターなどと一体型の商品である「R(アリシア)シリーズ」。こちらの商品では、「開き戸でハーフガラス(中がうっすら見える)」を選択することが可能です。
・パモウナYCシリーズ
パモウナの新商品「YCシリーズ」。こちらの商品は、上台の扉は「開き戸+ガラス」というつくりになっています。
見た目(扉面材割合)の違い
◎引き戸:どの商品も見た目がほぼ同じ(ガラスがホワイトかブラックの違いのみ)
◎開き戸:選んだ面材により見た目が大きく変わる
例えば対面キッチンの間取りだと、(上置を入れなければ)ダイニング側から見える部分はほぼ上台部分のみになると思います。その場合、見た目すっきりではあるのですが、引き戸(ガラス扉)だと「どの商品を選んでもほぼ同じ見た目」ということになります。
扉面材を気に入っている(カラーオーダーで面材を選んだ)場合は、物足りなさを感じる方もいらっしゃるかと思います。
開き方の違い
引き戸:引違い(扉は通路に干渉しない)
開き戸:開き(扉が通路側に開く)
引き戸は開けっ放しの状態でも扉が邪魔になることはありませんが、開き戸は開けっ放しだとキッチン通路をふさぐ形になります。
例えば今回の実例でもあるパモウナNEシリーズの場合、開き戸の下端高さはハイカウンターの場合で1383mm・レギュラーカウンターの場合で1293mmとなります。扉を開けっぱなしだとキッチン通路移動の際に邪魔になるだけでなく、気をつけないと扉を開く際に頭をぶつけてしまう高さになります。
キッチン通路幅に余裕がない場合は注意が必要です。また、開き戸で面材を濃いお色とした場合は、見た目で心理的に圧迫感を感じる可能性もあり、特に注意が必要です。
扉内の区切り位置の違い
引き戸:常に中央に区切り(扉内左右の幅は均等)
開き戸:区切り位置は上台の幅によって異なる
引き戸の場合は上台の幅に関係なく、常に扉内は中央で左右均等に分割されます。
一方開き戸の場合は、上台の幅(扉枚数)により区切り位置が異なります。
幅にもよりますが、例えば今回の実例(上台幅160cm・4枚扉)の場合は、扉内中央に区切りがあり、左右それぞれが両開き扉になっています。(引き戸と同じように、扉内は左右均等・中央で区切られている)
そして下の写真の実例(上台幅110cm・3枚扉)の場合は、扉内はおおよそ1:2の位置で区切られており、扉内は左右均等ではありません。

開き戸を選ばれる際は、念のため上台の幅により区切りが入る位置・それぞれの内寸幅を事前に確認されたほうがよろしいかと思います。
また、つくりの違いにより、同じ幅・高さでも引き戸と開き戸で扉内の内寸は微妙に異なります。
金額の違い
パモウナ・アヤノとも同じ幅の場合は、開き戸よりも引き戸のほうが金額が高い設定になっています。※開き戸が標準色の場合
幅によって違いますが、上台開き戸でカラーオーダーをすると、金額が上がりだいたい引き戸と同じくらいの価格となるようです。
※上台引き戸は、扉面材を使用していないためカラーオーダー対応していません。
上台開き戸を選択できる商品
パモウナ・アヤノとも基本はあくまでも引き戸のため、すべての商品で開き戸が選択できるわけではありません。
現時点で開き戸を選択できる商品と上台の幅は以下のとおりです。
パモウナNE
開き戸:幅80~180cm(10cm刻み)
※引き戸は幅90cm~になっています
パモウナEC/EM
開き戸:幅100・120・140・160cm
※ECとEMの違いは本体とカウンター高さ
パモウナFC【当社お取扱い不可】
開き戸:幅90・105cm
※開き戸+下部はオープンという独自のつくり
パモウナYC【当社お取扱い不可】
開き戸:幅75・90・105cm
※開き戸+ガラスという独自のつくり
※幅・奥行が小さい、キッチンスペースに余裕がない方むけの商品
(アヤノPS)
開き戸:幅80cmのみ
※引き戸は幅100・120・140・160・180cm
(アヤノAX)
開き戸:幅80cm・90cmのみ
※引き戸は幅100~180cm(10cm刻み)
(アヤノLX)
開き戸:幅80cm・90cmのみ
※引き戸は幅100~180cm(10cm刻み)
※LXの後継シリーズSW(スタイン)から開き戸の設定がなくなりました
(アヤノCX)
開き戸:幅80cm・90cmのみ
※引き戸は幅100~180cm(10cm刻み)
アヤノI
開き戸:幅80~180cm(10cm刻み)
※引き戸は幅80~180cm(10cm刻み)
アヤノR
開き戸:幅100・120・140・160・180cm
※扉は板扉のほかハーフガラスも選択可能
※引き戸は設定なし
開き戸選択可能商品まとめ
アヤノでは「開き戸対応商品」と呼べるのは「Iシリーズ」か、少し他の商品とはつくりが違う「Rシリーズ」のみと言えます。
ちなみに開き戸は基本的にすべてソフトクローズ対応(扉を閉めるときに自動でゆっくり閉まる)となっています。
引き戸については商品によりソフトクローズの対応が異なります。せっかくなのであわせてご紹介します。
引き戸ソフトクローズについて
◎引き戸デュアルソフトクローズ対応(開け閉め両方ソフトクローズ)
・アヤノのベース商品(Iシリーズ以外)
・パモウナAS、CP、ID
◎引き戸シングルソフトクローズ(閉める方だけソフトクローズ)
・アヤノIシリーズ
・パモウナのベース商品(上記商品以外)
◎引き戸ソフトクローズ対応なし
・パモウナVQ/JQ
・パモウナVZ/JZ
※廃盤になったため、引き戸ソフトクローズ対応なしの商品はパモウナ・アヤノではなくなりました。
アヤノは比較的新しい商品でコストパフォーマンス重視の「Iシリーズ」以外は、引き戸のデュアルソフトクローズが基本のつくりになっています。パモウナに比べて金額が高いと言われることが多いのですが、こういう部分でのつくりの差かな?という気がします。