interior design office BEORCブログ|居心地のよいインテリアデザイン・リフォーム|NCDのカラー&イメージ講座|福岡

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パモウナAS実例【ASシリーズの特長と注意点】

ASシリーズとは?


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ASシリーズは、2021年12月に従来のSCシリーズの後継として誕生した商品です。その位置づけはパモウナのフラッグシップモデル。SCも最高級グレードとして他のシリーズにはない特長がありましたが、ASはさらに他シリーズとの差別化が図られた商品となっています。

ASシリーズの特長

以下簡単にASシリーズの特長をご紹介します。率直な印象としては「アヤノ(綾野製作所)の食器棚に寄せてきたな~」でしょうか笑
アヤノはアヤノで、現時点での最新モデル「I(カンビア)シリーズ」はパモウナを意識したつくりとなっていますし、なかなか面白いです。

上台引戸ツインモーション

こちらはSCから引き継ぎになります。パモウナの食器棚ではASシリーズのみ上台引戸がツインモーション(開け閉め両方ともソフトクローズ対応)となっています。
※パモウナの他のシリーズは引戸を閉める方向のみソフトクローズ対応
※その後の新商品「CPシリーズ」「IDシリーズ」もツインモーション対応です
beorc.hatenablog.jp


ちなみにアヤノの食器棚は、基本は開け閉め両方ともソフトクローズ対応(アヤノでは「デュアルソフトクローズ」という名称)ですが、上でご紹介した「Iシリーズ」のみシングルソフトクローズ対応となっています。

パモウナ内でのASシリーズが高級路線で特殊なのに対し、アヤノ内でのIシリーズはコストパフォーマンス重視路線で特殊な商品となっています。

上台両サイドに2口コンセント

こちらはパモウナではASシリーズで初めて採用されました。従来は上台の中央に1ヶ所2口コンセントがついているつくりでした。ASでは上台の両サイド計2ヶ所に2口コンセントがつくつくりに変更となりました。
オプションでの追加は可能でしたが、標準仕様で上台左右2ヶ所に2口コンセントがつくのは、アヤノ食器棚の基本のつくりと同じになります。

磁石がつくスチールバックパネル
標準装備でマグネットラックが1個ついてきます

背板部分がスチール製の商品はパモウナ・アヤノあわせてもASシリーズが初となり、大きな特長と言えます。パモウナの従来商品では「アルポリック」や「(スマートナノ加工の)シート仕上げ」だった背板部分が、「スチール素材+スマートナノ加工のシート仕上げ」となっています。

ベースがスチールなので、マグネット(磁石)が付くつくりとなっています。
あわせて標準装備として上の写真の「マグネットラック」が1個ついてきます。こちらはオプションで追加も可能です(幅400m/600mm)

ちなみに背板部分のシート色は、本体ベース色がホワイトの場合は「セラミカライト」、本体ベース色がブラックの場合は「セラミカネロ」となります。
カタログでは市販品と思われるマグネット付きの調味料入れやフックなどをつけてありますが、なかなか便利そうですね。

独自の下台オープンアイテム(スライド棚可動式)

従来パモウナで下台にオープン部分をつくろうと思うと、
①幅600mmのスライドテーブル+オープン
②幅600mm上記①の扉付きバージョン
③脚パネル
の3択でした。

※下台オープンについては、こちらの記事にパモウナ・アヤノ分をまとめています。
beorc.hatenablog.jp

今回ASシリーズの独自アイテムとして、スライドテーブル位置を変更できるオープンアイテムが加わりました。
※まだ実例がないので以下リンク(パモウナカタログ32ページ下部)をご覧ください
パモウナ総合カタログ 2024 Life Partners Furniture
イメージ的には①のスライドテーブルの高さを、アヤノにある「家電収納+オープン」のスライドテーブル位置に高さ変更ができるというつくりになります。
※2口コンセントもつくので実際に炊飯器収納が可能です

幅の設定は新たに400mmが増え、幅600mmと2種類あります。ちなみにSCでは上記①・②の幅の設定600mmと800mmがあったのですが、オープンの幅800mmというアイテムはなくなったようです。
意外と「ゴミ箱を2つ置きたい」というお客様のご要望が多いので、幅400mmよりは幅800mmがあったほうがよいのになと思いました^^;

また、こちらのスライドテーブルはソフトクローズ仕様となっており、通常の家電収納(下部引出し)のスライドテーブルもあわせてソフトクローズ仕様となっているようです。

背板部分同様、従来「アルポリック仕上げ」だったスライドテーブル底板部分が、ASシリーズでは本体ベース色ホワイトの場合は「マットホワイト」、本体ベース色がブラックの場合は「マットグレー」になっています。よりすっきりと見えるようになりました。

家電収納も仕様変更

上記オープンアイテム(スライド棚可動式)にあわせて、ASでは従来の下台家電収納アイテムの仕様が変更になっています。
上での説明と重複しますが、
◎従来「アルポリック仕上げ」だったスライドテーブル底板部分が、ASシリーズでは本体ベース色ホワイトの場合は「マットホワイト」、本体ベース色がブラックの場合は「マットグレー」に変更
◎スライドテーブル部分がソフトクローズ仕様に変更
となっています。

アルミ部分はチタングレー色のシャープなデザイン
パールホワイトの本体にアルミ部分の「チタングレー色」が映えます

引出しの引手部分はSCやNEシリーズの「シャンパンカラー」から「チタングレー色」に変更。上台引戸の枠部分も、アルミの特性を活かし極限まで細くしたそうです。チタングレー色がアクセントとなり、繊細でシャープなデザインとなっています。

カウンター上の高さがとれる(ヘルシオにもおすすめ)

NEにも同じ高さの上台(H1037mm)の設定がありますが、カウンター上の内寸高さ(カウンター面から上台収納部分底板まで)はASが549mmとれるのに対し、NEでは445mmとなっています。例えばヘルシオなど上部から水蒸気が出るタイプの家電では、上部を天面から10cm以上あけることを推奨しています。

ヘルシオのサイズが大きい場合、家電高さ420mm+上部寸法100mm=520mm以上となり、ASの内寸高さなら大丈夫ですが、従来のNEの445mmでは高さが足りないという形になります。

※ヘルシオ設置部分の上部をオープンにしてL型レイアウトにしたNEシリーズの実例はこちら
beorc.hatenablog.jp



上台側板の奥行が薄くなりすっきり

従来の商品(2022年9月時点での現行商品)では、上台の側板奥行は
◎引戸(スライドドア):332mm
◎開き戸(スイングドア):310mm

となっています。
引戸のほうが金属やガラスのつくりのため重たいからか、側板奥行寸法は少し大きい形になります。

一方ASシリーズ(引戸のみ)の上台側板奥行は、驚きの152mm!なんと従来の半分以下です。
両サイドが壁や冷蔵庫に囲まれていると、そこまで恩恵は感じにくそうではありますが^^; かなりスッキリとしたデザインになります。
袖壁にコンセントがある場合は、ASシリーズならばかわせる可能性はありそうです。

下の注意点で本体高さが低めという点を指摘していますが、側板奥行が浅いので上台の高さが出せないという事情もあるのかな?と感じました。

本体・天板色ブラックグレイン

標準の本体色は従来からある「パールホワイト」か、ASシリーズオリジナルの「ブラックグレイン」からお選びいただけます。

ブラックグレインはNEシリーズでもオプションで選べますが、シート面材なのに価格はカラーオーダー(メラミン面材)と同額で驚きました。ブラックグレインを気に入られた場合は、ASシリーズをおすすめします。
※「シート」と「メラミン」についてはこちらの記事をご参照ください
beorc.hatenablog.jp


確かにブラックグレイン(黒の木目柄)は他にはあまりない色味のため、この辺りもアヤノの最高級グレードPSシリーズと同じような設定だなと感じました。
※PSのみで選べる面材色:「ムーンシルバー」「アイアングレイ」

ちなみにSCも本体色はパールホワイトとブラックグレインでしたが、天板色はそれぞれパールホワイトとセラミカネロでした。ASでは本体色パールホワイトの場合は、SC同様天板色もパールホワイトですが、本体色ブラックグレインの場合は天板色もブラックグレインとなります。SCから天板色の設定が変わっています。
※2024年1月より天板色「セラミカネロ」も選べるようになりました


ASシリーズの注意点

ASシリーズを検討される場合に注意が必要な点について簡単にご紹介します。

奥行は500mmのみ ※445mmも設定されました

パモウナでは通常食器棚の奥行設定は445mmか500mmなのですが(HSシリーズを除く)、ASシリーズでは奥行500mmのみとなります。
※2024年1月より他商品シリーズ同様、奥行445mmが設定されました
この奥行寸法は最大奥行=天板部分の外寸奥行寸法になります。マンションでは間取り上、食器棚スペースの奥行を450mmとしてある場合も多く、その場合は天板が袖壁からはみ出したり、キッチン通路幅が少し手狭になったりする場合があるので注意が必要です。

本体高さは1975mmのみ

カウンター高さは前身のSCや、人気のNEシリーズと同じハイカウンター938mmですが、本体高さは低めで1975mmしかありません。
ちなみにSCの本体高さは2030mmでした。NEでは下台と上台の高さの組合せにより、本体高さは1975・1885・2065mmの3タイプ選べます。

また、上で「カウンター上の内寸高さがとれる」と書きましたが、その分上台収納部分の高さが低くなっているため、収納量は同じ高さのNEの上台に比べると減る点にも注意が必要です。

上台家電タワーはスチールバックパネルではない

家電タワーの背板部分はスチールバックパネルではないため、マグネット(磁石)はつきません。
基本的には家電を置くので必要ないかと思いますが…。従来の家電タワーと違い、側板が浅く上台引戸との一体感が出しやすいつくりになっているため、念のためご検討の方はご注意ください。

バックボード(背板)穴あけ対応不可
背面に壁コンセントがある場合、背板穴あけをしないと30mm弱の隙間が開きます

「背面壁との隙間を開けたくない」「キッチン通路幅をできるだけ広くとりたい」という場合に人気のオプション「バックボード(背板)穴あけ」。
ASシリーズでは、バックボードにマグネット対応のための鉄板が入っているため、こちらのオプションは対応不可となっております。

今回の実例内容

【パモウナASシリーズ】
①上台引戸:AS-120R
②天板:TKH-X120
③下台(左)家電収納:AS-401
④下台(右)4段引出し:AS-800
※本体色:標準色・パールホワイト
※天板色:ジュエルシルバー(人造石天板)

【サイズ】
※本体:W1200*D500*H1975mm(ハイカウンターH938mm)

今回は大阪のお客様にご購入いただき、お写真を送っていただきました。当社初のASシリーズの実例になります。M様この度は誠にありがとうございました!

当社では食器棚の他、家具カーテン照明などインテリア全般お取扱いしております。福岡県内ではリフォーム・リノベーションなどの工事もおこなっております。
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