interior design office BEORCブログ|居心地のよいインテリアデザイン・リフォーム|NCDのカラー&イメージ講座|福岡

ベオークのブログへお越しいただきありがとうございます。当社は福岡市にあるインテリアデザイン&リフォーム・リノベーション会社です。デザイン(インテリア全体が調和するご提案)と施工の両方ができるのが強みです。このブログでは主に当社の実例と、株式会社日本カラーデザイン研究所(NCD)と共催するカラー&イメージ講座についてご紹介します。Instagramからお越しの方は、「ブログ内検索」や記事に付けている「タグ」から該当記事をお探しいただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

浴室 在来工法のお風呂からユニットバスへ格安リフォーム

ユニットバスにリフォームするメリット

今回は戸建て在来工法のお風呂から、ユニットバスへのリフォーム実例をご紹介します。

「在来工法」とは昔ながらの施工方法で、簡単に言うと、床や壁をモルタル+タイル・石などの素材で仕上げる工法です。例えば、温泉や銭湯などのお風呂も在来工法になります。

これらの公共施設は浴槽が大きいため、浴槽部分もモルタル+タイル・石などでつくられているケースが多いと思います。一般のご家庭の場合は、下の写真のように、在来工法でも浴槽自体は工場でつくられたものを使うケースがほとんどです。

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施工前① 床や壁のタイルを現場で施工した在来工法の浴室です

一方のユニットバス工法とは、床・壁・天井・浴槽などすべてが工場で作られ、現場で組み立てる工法になります。今はマンション・戸建てとも、浴室はほぼユニットバスとなっています。

以下簡単に、在来工法と比べたユニットバスのメリットをあげます。

断熱性・気密性が高く、冬場も室温・湯温が低くなりにくい

在来工法のお風呂は現場施工のため、気密性・断熱性がユニットバスよりも低く、素材もタイルや石であることから冬場は浴室内が冷たく、寒くなりがち。

年間に約1万7千人が亡くなっていると言われる「ヒートショック現象」。特に冬場、暖かいお部屋から寒いお風呂場に移動し、入浴することで起こりやすくなります。

その危険を防ぐという点でユニットバスはおすすめです。

例えばTOTOでは断熱クッション層(発砲ウレタン)で畳のような柔らかさと温かさを感じる「ほっカラリ床」を売りにしています。床が柔らかいのは他のメーカーにない、TOTOならではの特長になります。
https://jp.toto.com/products/bath/synla/feature/hokkaraririyuka.htm

また、断熱性は床だけでなく、浴槽にも。メーカーによりオプションの設定になりますが、浴槽のお湯が冷めにくくなり、ご家族が時間を開けて入浴されるご家庭におすすめです。

掃除・お手入れがしやすい

在来工法の場合、目地(タイルなどの継ぎ目部分)が多く出ますので、その部分にカビが生えるとお手入れに時間と手間がかかりがち。また、素材の性能にもよりますが、一般的なタイルは長年使用すると水垢や汚れが落ちづらくなります。

その点ユニットバスは目地が少なく、「床の水がはけやすい」「汚れがつきにくい」素材を使った商品も各メーカーから出ています。「排水口のお手入れが簡単」だったり、「カウンター部分が簡単に外れる」など、年々お手入れはしやすくなっていると感じます。

TOTOには浴槽・床の自動洗浄機能も!浴槽の自動洗浄はノーリツなどにもありますが、床を除菌水で洗浄する機能もあるのですね~。今回調べて初めて知りました^^;
シンラ(戸建住宅向け) | 浴室 | 商品情報 | TOTO株式会社

耐久性に優れる(保証付き)

在来工法の場合は現場施工のため、どうしても職人の腕の良し悪しが出る場合があると思います。防水がしっかりされていれば水漏れはないにしても、地震や何かを落とした拍子などにモルタルやタイル部分が割れてヒビが入る可能性も。

一方ユニットバスは工業製品であり、構造的にも割れやヒビのリスクは低いと言えます。水漏れ等についても、商品にメーカー保証期間が設けられています。
今回のお客様にお選びいただいたLIXIL(リクシル)の例でいうと、通常2年保証・商品登録をすると+1年の3年保証・保証料金(この記事公開時で22,000円)を支払えば10年保証をお選びいただけます。
LIXIL | お客さまサポート| LIXIL長期保証サービス

また、タカラスタンダードでは震度6強相当の地震にも耐えるという、ユニットバスフレームの強度を売りにしています。
もしもに備えた地震対策 | タカラスタンダード

洗面所からの段差がない・バリアフリー設計

一般的に在来工法のお風呂では、洗面所との間に段差があります。在来工法でも段差をなくすことは出来ますが、現場施工となるため、排水との兼ね合い(排水口の位置や床の勾配)を慎重に検討する必要があります。

一方のユニットバスでは、最初から段差なしで設計されているので安心です。特にご高齢になると少しの段差でもつまづきやすくなり、転倒のリスクが大きくなります。

出入口の段差の他にも、手摺りの位置や太さ・浴槽の深さなど、研究されたバリアフリー設計となっているので安心感が高いです。

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施工前② 洗面所の床と17cmの段差がありました
工期が短い

在来工法に比べて工期が短いのもユニットバスの大きな特長のひとつです。特にリフォームの場合は、お風呂に入れない期間が短くなるので助かりますよね。

価格が安い

これはお風呂の規模やつくりにもよりますが、一般的にユニットバスのほうがリフォーム価格は安く抑えられます。在来工法で工期が長くなるほど、職人の人工代がかかりますので工事費も高くなります。


在来工法のメリットは?

一方、在来工法にもメリットがあります。以下簡単にご紹介します。

デザインの自由度が高い

最初に在来工法のご説明のところで温泉や銭湯の例を出しましたが、在来工法ならば石を使った和風から、大理石を使った洋風など自由にデザインをお選びいただけます。

選ぶタイルの色・柄・サイズの組合せや、浴槽の形状・サイズ・素材などで、いかようにもつくることができます。費用をかければ、ライオンの口からお湯が出るみたな蛇口も可能なわけです笑

一方ユニットバスはメーカーにより違いはあるものの、色・柄・形状の選択肢がある程度限られます。

サイズも自由

在来工法が自由なサイズで浴室をつくることができる一方、ユニットバスは1618・1318など規格でサイズが決まっています。(メーカーにより規格サイズに若干の違いあり)

今回のケースもそうですが、在来工法からユニットバスにリフォームする場合、基本的にお風呂場が狭くなります。従来の浴室スペースの中にユニットを入れるため、壁厚の分、浴室の内寸が狭くなるからです。メリットばかりに思えるユニットバスへのリフォームの一番の弱点と言えるかもしれません。

また、ユニットの縦横比が決まっているため、既存の浴室が縦長・横長形状の場合は、より浴室内が狭くなる可能性が高い点にも注意が必要です。

少し割高にはなりますが、例えばタカラスタンダードでは2.5cm単位でサイズオーダーができるユニットバスのご用意があります。
「ユニットバスにしたいけど、狭くなるのは嫌だ!」という場合は、ご検討いただくとよろしいかもしれません。
ユニットバスへのリフォーム。タカラなら、今より広くなるかも! | タカラスタンダード


今回のリフォーム内容

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施工後① LIXIL(リクシル)のアライズMという商品です
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施工後② 出入口2枚引戸を閉めたところ
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施工後③ 出入口2枚引戸を開けたところ

ユニットバスはLIXIL(リクシル)のアライズMという商品です。壁のアクセントパネルは「チェリー鏡面」をお選びいただきました。

施工前の出入口は折戸でしたが、将来的なことも考えて引戸をお選びいただきました。通常の1枚引戸では間口の幅が足りなかったので、オプションで2枚引戸にしております。開けたときに開口幅が広くとれますので、おすすめです。

施工前①写真のように中に折れる折戸の場合、中で人が倒れた際に「扉が開かない」というケースも考えられます。その点、引戸はそのような場合でも開きますし、介添えが必要な場合も扉の開閉がしやすいというメリットがあります。バリアフリーという観点からも引戸はおすすめです。


当社をお選びいただいた理由

今回は価格重視の2社との競合でしたが、金額+ご提案内容のバランスで当社にお決めいただきました。

お風呂のリフォームの場合、あわせて洗面所の壁紙や床材も変えるケースが多いと思います。そのようなときに、当社ならば「インテリアのプロ」として、お好みにあうご提案が可能です。

細かいところですが、モノの単価は同じでも、微妙な色味や柄の違いでずいぶんと空間のイメージは変わります。「居心地のよい空間づくり」にこだわって、良心価格のリフォームをしております。

福岡で浴室リフォームをご検討の際は、是非お気軽にご相談ください。

当初は浴室だけの予定でしたが、和室を洋室にするリフォームも追加でご依頼いただきました。Y様ありがとうございました!