和室を洋室(フローリング)にするときの注意点
最近の新築マンションでは和室がない間取りも多いですが、ちょうどリフォームを検討する築年数のお住まいでは、和室がある間取りのほうが多いのではないでしょうか?
「客間として利用していたけど、使用頻度が少なくもったいない」「子供が大きくなったので子供部屋にする」などの理由で、洋室(フローリング)にリフォームしたいというご要望は多いと感じます。
和室を洋室(フローリング)にリフォームする場合、いくつか注意が必要な点があります。段差の解消などの「構造面」、建具やフローリングのつながりをどうするかといった「仕様面」、リフォーム後の動線・使いやすさといった「間取り面」などなど…。
特に上の写真のようなリビング続きの和室を洋室にする場合は、「間取り面」を十分に検討する必要があります。
リフォーム前は、建具を開ければリビングと続きで広々使えたため、単純に間仕切り壁でふさいで洋室にすると、リビングをかなり狭く感じてしまいます。
逆に壁をすべてなくしてリビングとつなげてフローリングとした場合、家具の配置がしづらく、「無駄に広くて空間がもったいない」ということにもなりかねません。
元の和室の広さにもよりますが、おすすめは和室の一部をリビングと一体化させて、残りを収納なり洋室なりにするという形です。
和室をウォークインクローゼット+リビングに
今回は和室をウォークインクローゼットにリフォームし、一部をリビングを広げるために使いました。リビング側からも飾り棚をつくって、収納+空間的な広がりを感じられるように。
使い勝手と見た目のバランスがとれたリフォームを目指しました。
Before(リフォーム前)
After(リフォーム後)
必要な収納量、お手持ちのタンスのサイズ(寸法)などを丁寧にヒアリングし、通路幅や空間に無駄のない、使い勝手のよいウォークインクローゼットとしました。
口コミなどを見ると、ウォークインクローゼットへのリフォームの失敗例として、「デッドスペースが多い」「通路幅が広すぎる」といった例が多いようです。
※ウォークインクローゼット内にタンスを置く場合は、逆に引出しを引き出すだけの空間の余裕が必要になるため注意が必要です。
上の間取りの番号は
(1)タンス置場+固定棚
(2)枕棚+ハンガーパイプ
(3)枕棚+ハンガーパイプ
(4)押入(中段2段)
(5)可動棚(6段)
となっています。
※(6)と(7)については別記事でご紹介しています。
マンションはどうしても収納が不足しがちです。使用頻度の減った和室をウォークインクローゼットにすることで、かなり使い勝手のよい収納を増やすことができました。
ウォークインクローゼットは換気にも注意
窓がない空間をウォークインクローゼットなどの収納とする場合、カビ対策のために通気・通風についても考える必要があります。
上の写真を見ていただくと分かりますが、天井に換気扇をつけて排気口をとっています。そして、ウォークインクローゼットなどの収納部屋の出入口におすすめなのがこちらの建具 ↓
換気扇を動かしても、空気が入ってこないことには十分な換気ができません。こちらの建具ならば、扉を閉めたままでも給気ができるため、今回のような窓のない収納の出入口建具におすすめです。
今回のリフォームは数社競合しましたが、こちらのウォークインクローゼットのご提案を気に入っていただいたのが決め手となりました。K様ありがとうございました!
こちらのお客様の実例はK様(マンションリフォーム、和室をWICほか)でご紹介したいと思います。