interior design office BEORCブログ|居心地のよいインテリアデザイン・リフォーム|NCDのカラー&イメージ講座|福岡

ベオークのブログへお越しいただきありがとうございます。当社は福岡市にあるインテリアデザイン&リフォーム・リノベーション会社です。デザイン(インテリア全体が調和するご提案)と施工の両方ができるのが強みです。このブログでは主に当社の実例と、株式会社日本カラーデザイン研究所(NCD)と共催するカラー&イメージ講座についてご紹介します。Instagramからお越しの方は、「ブログ内検索」や記事に付けている「タグ」から該当記事をお探しいただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

65歳からの住まいで気をつける2つのポイント

65歳ってどんな年齢?

日本は世界一の長寿国です。世界保健機関(WHO)の2012年版統計によると、日本人の平均寿命は83歳で193カ国中1位。

65歳という年齢の感じ方はもちろん人それぞれですし、平均寿命を考えてもまだまだ非常に若いといえますが、このWHOでは65歳以上を高齢者と定義しているそうです。

自分の親族や世間を見てもまだまだ若いとは思いますが…逆に言うと高齢化への具体的な準備を始めるべき年齢と言うことができるのではないでしょうか?



考え方は浸透したものの…

高齢化への準備というと、なにが思い浮かびますか?「バリアフリー」「ユニバーサルデザイン」「ノーマライゼーション」などなど…高齢や障害のある方でも不自由がないようにという考え方は社会全体で進んできています。

住宅内で言えば、「段差をなくす」「廊下やトイレの幅を広く」「手すりをつける」といった対策がまず思い浮かぶのではないでしょうか?しかしこれらの対策も、予防的にというよりは、必要に迫られてから行うケースがまだまだ多いようです。実際に体が不自由になるまでは「まだ自分には必要ない」と考えてしまうのは仕方ないことなのかもしれません。



データはどうなっている?


そんな現実を表しているデータがあります。

上の図(クリックで拡大)は平成18年厚生労働省人口動態統計年報による「家庭内における主な不慮の事故の種類別にみた年齢別死亡数」をまとめたものです。実は平成15年を境に、家庭内事故で亡くなられる方の数は、交通事故死数を追い抜き、増加傾向にあります。その原因で注目すべきは転倒・転落。45歳以上から全体件数が増え65歳以上になると「スリップ、つまづき及びよろめきによる、同一平面上での転倒」の件数が顕著に増加します。65〜79歳で「階段及びステップからの転落及びその上での転倒」の189件に対し350件(1,85倍)、80歳以上になると132件に対し540件(4,09倍)にまで増加します。



一番大事なのは「大きな怪我をしないこと」

上のデータはあくまで死亡数。怪我まで含めるといったいどれくらいの数になるのでしょうか。具体的データはありませんが、かなり増加することが想像できます。実は転倒・転落により怪我をして長期入院をし、そのまま認知症を発症してしまうというケースも多いそうです。そういう意味では、致命傷を負わないのはもちろんのこと、入院しなければならないような怪我をしない安全な住まいが求められます。



バリアフリーだけでは不十分!?

では室内で大きな怪我をしないためにはどうしたらよいか?

まず、高齢化とともに体が変化するということを意識しなければなりません。私も実際に住宅メーカーの研究所で器具や眼鏡をつけて疑似体験をしたことがありますが、「思ったように足が上がらないし、バランスがとれない」「色の見え方が全く違い、よく見えない」という経験に驚きました。

もちろん早めに室内の段差をなくして手すりをつけておくというバリアフリー化も有効です。しかしそれだけでは十分とは言えません。上の原因にもあるように、高齢化とともに「スリップ」など段差がないところでもバランスを崩し転倒の可能性が高まります。今はフローリングが全盛ではありますが、床材を滑らないものに変えるという対策も必要でしょう。

また、万が一転倒した場合にも大怪我とならないよう、衝撃をある程度吸収できる床材がベストとなります。大がかりなバリアフリー工事よりも、むしろそちらの対策の方が優先順位は高いと言えるかもしれません。

あと、床材の色についても注意が必要です。
バリアフリーと言ってもすべての段差を0にするのは難しいでしょう。年齢とともに視力も衰え、色の視認性も大きく変化します。危険な場所の明度差を大きくして視認性を高めるといった工夫も必要となります。(色については長くなってしまったので、別の記事でまとめたいと思います)



まとめ:気をつける2つのポイント

まず一つ目は「大きな怪我をしないための準備をする」
ここまでにも書いてきましたが、どうしても体が動かなくなってから対症療法的に住まいに手を加えるというのが一般的です。しかし実際は、元気なうちから大きな怪我をしないための準備をしておくという考え方が非常に重要だと思います。

高齢者の医療費削減のため、健康増進事業にとりくむ市町村も多いそうです。高齢となってからの怪我は、それだけ回復も遅いということです。怪我をしないようストレッチや運動などで体を鍛えるのと同様、住まいにもなにかあったときに大きな怪我になりにくいような準備が必要と言えます。

そして2つ目は…「生活を楽しむ」ということ!
今回の記事はどうしても体や目の衰え、怪我など暗い話題になってしまいました(。-人-。) モウシワケアリマセン

実はもう一点、現役時代との大きな違いがあります。それは「自宅で過ごす時間が長くなる」ということです。怪我をしないための対策とともに、過ごす時間の増える室内を、より明るく快適に、楽しい気持ちで過ごせるための対策も必要なのではないでしょうか?この点については、先ほどの色という切り口から別の記事で一緒にまとめたいと思います。



気になることはお気軽にご相談を!

・「滑りにくくクッション性があって、視認性が高い色の床材にはどんなものがある?どれくらいの費用がかかるの?」

・「手すりをつけたいんだけど」

・「思い切って玄関、廊下を広げるリフォームをしたい」

・「床の段差をなくしたい」

などなど…当社ならば本当に先を考えてあなたにとってベストなご提案を、金額面も考慮してご提供します。女性インテリアコーディネーター中心でしつこい営業など一切ありません。お見積もり無料ですので、住まいに関すること是非何でもお気軽にご相談ください。